ゆらぎの詩歌日記

好きな詩や歌、俳句などについて語ります

2013-11-01から1ヶ月間の記事一覧

好きな歌(幼きどち)

幼きは幼きどちのものがたり葡萄のかげに月かたぶきぬ ー佐々木幸綱 歌集『思草』より 幼い子が幼いもの同士で、おしゃべりを楽しんでいる。微笑ましい風景。 こちらまで、なんとも爽やかな気分になります。

好きな句(月)

墨すれば宛てたき名あり月今宵 ー谷口桂子 硯を出してきて墨をする。墨の香りが立ち上ってくる。一片の封書をしたためようかと思う。送る相手は、あの人。(もう冬に入ったのに、秋の句、お許しいただきたい。素敵な句に巡りあったので、書き留めておくこと…

好きな句(紅葉)

恋ともちがふ紅葉の岸をともにして ー飯島晴子 桜紅葉か柿紅葉か。それはともかく、紅葉明かりの岸辺の道を二人で歩きました。ふたりは恋人というわけではありません。しかし不思議な気持ちで。 ほのかな好意は、抱きあっているのではないでしょうか? 恋へ…