ゆらぎの詩歌日記

好きな詩や歌、俳句などについて語ります

2013-04-01から1ヶ月間の記事一覧

好きな歌~『ポケット詩集』より

10cm☓15cmほどの小さな「ポケット詩集」(童話屋)、その中には素敵な言葉、楽しい言葉、心に響く言葉が詰まっている。そこから三回ほどにわたって、いくつかご紹介します。 (聴く力 茨木のり子) ひとのこころの湖水 その深浅に 立ちどまり耳澄ま…

龍太の俳話

”わが山河まだ見尽くさず花辛夷”(相馬遷子)ー飯田龍太全集第七巻より 飯田龍太全集(全十巻)をかたはしから読んでいる。龍太の句は端正すぎるところがあり、私にとって必ずしもぴたりとはまるものではない。しかしその随筆や俳論・俳話には心惹かれるとこ…

好きな歌~モーレンカンプふゆこ歌集より

人生が旅と思えば重たやなスーツケースにあこがれ詰めて (旅) じんちょうげつばきからたちやまぶきと言いておぼゆる胸のときめき (望郷) ーオランダ在住 優しき眼もて広き世界を歌えぞと文寄せくれし人を忘れず (朝日歌壇賞受賞、 近藤芳美氏よりおくら…

好きな歌~高野公彦「天平の水煙」より

”日本の懐かしい言葉を意識しながら歌を詠んだ”、とは著者の言。好きな歌で溢れている。 若かりし日の歌仲間多く去りてアポトーシスのごとき寂しさ 花冷えの冷酒飲みて芳香を掠めたるあと熱燗で酔ふ 注)前書きに、「冷や酒は、15度Cで「涼冷」、10度で…

晩節の時惜しめとや花の冷 (浜崎浜子 日経俳壇4月14日 黒田杏子選) 医師として長い人生を歩んでこられた作者。ことのほかきびしい花冷に 身をおいて、晩節という日本語を噛みしめている。時惜しめとや、この中七 に現在の心境がこめられている。

花ミモザ

ミモザ咲くブランデーを少しだけ 花ミモザキャディラックで出かけましょう (ゆらぎ吟)

西行の歌

春風の花を散らすと見る夢はさめても胸のさわぐなりけり