ゆらぎの詩歌日記

好きな詩や歌、俳句などについて語ります

2013-09-01から1ヶ月間の記事一覧

好きな句(桜紅葉)

紅葉(もみじ)してそれも散りゆく桜かな ー与謝蕪村 『詩華断章』(竹西寛子)に書かれていたエピソードを。著者が、円地文子と列車の旅をともにした時、円地文子が問わず語りに言ったことば、 ”このごろはものを知らない人が増えて、しかも知らないことを…

好きな句(木の実降る)

”木を植えし男の墓に木の実降る” (鈴木貞雄) トヨタ中興の祖とされたトヨタ自動車最高顧問の豊田英二氏が亡くなられた。トヨタ自動車とトヨタ自動車販売の「工販合併」を成し遂げ、カローラを市場に送り出してモータリゼーションの時代を牽引した。196…

好きな歌~小野茂樹

(散歩道の酔芙蓉、まだ密やかに咲いています) 五線紙にのりさうだなと聞いてゐる遠き電話に弾むきみの声 ー小野茂樹 彼の相聞歌は、1960年代に多くの人に愛唱されたが、わずか34歳の若さで長逝しました。そのほかの歌、 あの夏の数かぎりなきそして…

好きな歌(秋の彼岸)

都々逸もなかなか洒落ています 女房にゃいえない ほとけのために 秋の彼岸をまわり道 すみれつむ子に 野の道問えば 蝶のゆくへを 花でさす